日本には平安時代より前から香りをとても大事にする文化がありました。気つけ薬として、または穢れを払うためと役割はたくさんありましたが、自分だけの香りを調合して着物に焚きしめ、自分のセンスをさらにグレードアップさせる小道具の一つとしても香りは欠かせないものでした。
現在でも香道という形で残っていますね。しかし無臭が良いという意識になってからは香りのきつい香水をつける人も少なくなりましたが、現在はオーデコロンやオーデトワレといった濃度の低い香水も多く廉価で販売されているため、女性だけでなく高校生から40代・50代まで多くの男性が気軽につけられるようになりました。
実際付き合っている彼氏が香水をつけている、という人も少なくないでしょう。しかし、自分の好みでも他の人からすれば似合わない香りというのがあります。
本人では分りづらい分、それを指摘し彼をさらに素敵に見せる香りを勧めるのが彼女の役目ではないでしょうか。上手くいけば彼を自分の好みとさらにマッチさせる、なんて事も可能です。そこで香水だけではない香りを3つの種類に分けて、その代表11品をご紹介します。
お香
日本古来からの香りといえば、伽羅・沈香をはじめとする日本人がとても好きな香りの香木ですね。その他の天然香料として使われるものが数十種類あり、原産地がアフリカや南アジア・北氷洋と世界中に広がっているのを見ると、日本だけでなく世界中で香りがいかに大事なのかが分ります。
すれ違ったり近寄らないと分らない程度のほのかな香りで、香水の匂いが嫌な男性も抵抗なく受け入れられやすいのがポイントです。
玄人的なイメージがあるため、香木専門店には足を運びづらいかもしれませんが、今は香道を広く知ってもらおうと気軽に参加できる香道体験や香りの会があちこちで催されていますので、まずはそちらに参加してからでも良いかもしれません。
白檀
東南アジアの扇子やインドの置物などお土産でよい匂いのするものは、たいてい白檀が使われています。
白檀の最高級品種はインド産で香りが非常に高いのが特徴です。それから鎮静効果があるので、毎日忙しい彼にプレゼントするのも良いかも。
ただし、お線香の基本の香りにも含まれているので、中にはそれが気になる人もいるかも知れず注意が必要です。
藤
藤は4~5月の短期間だけ美しい紫の花とその香りが楽しめますが、その華やかさを凝縮したとても現代的なお香です。
昔から着物の柄として用いられるほど人気の花ですが、その藤の香気成分には抗酸化作用がある事が最近の研究で発見されています。
また、藤のお香はほとんど紫色をしていますが、紫色はヒーリングカラーと言われて鎮静効果や安眠効果があります。
水仙
昔から天然香料として欠かせない成分で、良い香りを出すために改良を続けて英国貴族の間で長い間愛されていました。香水では昔からありましたが、お香としては最近調合されたものに分類され、すっきりした香りで男性でも使いやすい香りです。あまりしつこく残る香りは嫌だという方にぴったりです。
精油
精油とはアロマテラピーで用いられる、植物から抽出した揮発性の油分の事です。最初に水蒸気蒸留法で抽出されるようになったのは12世紀のアラビアで、それからは各植物の精油が含む香気成分の違いによって、様々な用途に使われています。
日本ではリラックスや美容目的で用いる人が多いですね。種類は多岐に渡り、男性が好む香りの精油も多種ありますので、彼が好みそうなものを専用ポットと一緒にプレゼントしましょう。
シダーウッド
数ある精油の中でも特に男性的な香りを持つのが、このシダーウッドです。まるで森林浴をしているかのように、ゆったりして気持ちを落ち着かせる効果があります。
シダーウッドには収れん作用と殺菌効果・皮脂分泌抑制効果があるので、頭皮脂の過剰分泌による脱毛やフケなども防いでくれる、男性には気になる部分を一掃してくれる効果がある精油です。
ラベンダー
安眠用ハーブとしておなじみのラベンダーから抽出した精油で、効果はもちろん安眠を誘う高いリラックス効果です。
また蓄積したストレスを緩和させ、心を癒すヒーリングハーブとしての役割も高いです。ラベンダー精油とオイルを混ぜたマッサージオイルでマッサージすれば、脂肪燃焼効果も期待できるとか。
ベルガモット
かんきつ類の一種であるベルガモットは、その苦味のあるフルーティな香りが特徴です。気持ちが落ち込んだ時には気分をリフレッシュさせてやる気を出し、ストレスを感じている時には気持ちを落ち着かせる、気持ちのバランスを取る効果があります。
また殺菌効果もあり水で薄めてデオドラントスプレーとしても用いられ、あらゆる場面で男性にぴったりの精油といえます。
香水
お香や精油と違って、香水はその人が持っている体臭と交じり合いその人独自の香りを作り出すのが、面白い部分ですね。彼から香る香水を嗅いでみたら本当の香りはまったく違っていた、なんて事も良くあります。
ですから、選んだ香水がその人に合えば誰もが振り返るような魅力ある男性へとステップアップするでしょうし、間違えてしまえばただの嫌な人になってしまいます。ぜひ彼一人で選ばせずに、カップル二人で一番似合う香りを探してください。
ブルガリ プールオム
よく使われている男性用香水の3指に入るのが、ブルガリ プールオムです。オムはフランス語で男性という意味で、オムがついたブルガリの香水は他にもいくつかありますが、その中で一番人気なのがこれ。
ダージリンティー・ベルガモット・ペッパー・ムスクなどすっきりと透明感のある香りが、男性をワンランク上に見せてくれます。香水よりも濃度の低いオードトワレなので、手軽に使えます。
アラン・ドロン サムライ
往年の名俳優アラン・ドロンがプロデュースしたサムライシリーズで、女性用にサムライウーマンシリーズもありますが、男女ともにサムライの人気がとても高いです。
ジャスミン・シダーウッド・バニラ・サンダルウッドなど爽やかさを前面に出した香りで、学生から中高年まで年齢に関係なくサムライの名のとおり、日本男性によく合う香水です。
アラミス アラミス
大人の男性がつける香水の代名詞のようなアラミス。なんと134種類以上の天然香料を使用しているのだとか。
オークモス・レザー・ベルガモットなど渋くスパイシーな香りで、大人の男性でなければ合わないといわれるのが良く分ります。渋すぎて手が出せないという人には、アラミスシリーズの中でもう少し軽く爽やかな香りのものを選んでみては。
芳香剤
男性が手に取りやすい香水や精油が増えてきたといっても、そんなの必要ない、なんて思っている男性がいまだに多いのも事実です。
しかし本人が努力していても、服は良いかもしれませんが部屋にはその人特有の匂いがこもってしまうものです。
そんな彼にはアロマポットや香水なんて大げさなものでなく、近所のスーパーですぐ買える芳香剤でまずは良い香りに慣らしてみましょう。
竹炭
竹炭は香りを出すのではなくて、香りを吸い込みます。自分では自分の部屋の匂いが分りませんから、竹炭を使って無臭にすればやっと匂いがあった事が分るでしょう。
また、わざわざ飾らなくてもその辺に転がしておくだけで効果を発揮するのも、手軽ですね。消臭効果は1ヶ月~2ヶ月と比較的長いのもポイントです。
木の香り
高めの温泉に行くと、ヒノキやヒバの良い香りのする浴槽があったりします。ヒノキとヒバの香りには精神浄化やリフレッシュ効果があり、ダニやカビを防ぐ抗菌作用や脱臭作用が高いのも特徴です。そんな香りの芳香剤を部屋に置けば、気持ちの落ち着く部屋へと変化するでしょう。
まとめ
いかがでしたか。今まであまり目に留めていなかった香りがあったのではないでしょうか
。香りは男性の雰囲気を変える大事な小道具ですので、ぜひ二人で色々試して彼に一番ぴったりな香りを選んでください。