新年会・忘年会・花見・社員旅行と、会社単位で宴会をする機会が多いのはおそらく日本だけなのではないでしょうか。同僚と就業後飲みに行くのはどこの国でも良くありますが、上から下まで全員が揃うのはとても珍しく、チームワークを大事にする日本の会社の風潮がよく表れています。でも本当は面倒ですよね。
お酌をしないといけないし、会社が終わっているのに上司の訓話を聞かなければならないし、酔っ払いは絡んでくるし。本当なら全部断って親しい人とだけ楽しみたいですが、それを実行してしまうと後々嫌味を言われる羽目にもなりかねません。
しかし、実は周りの人に不満を持たれずに誘いを断れる方法があって、これならば実行しても文句を言われる事はありません。
少々頭の回転が必要ですが、どうしても行きたくない・参加したくないと思っているのならば、ぜひこの方法をマスターしましょう。それでは上手な誘いの断り方をご紹介します。
誘いをかけてきた相手によって断り方を変える
断り方は全て一様ではなく、あなたと相手がどのような関係でこれからどうしたいのかを見て断り方を変える必要があります。
例えば、その気はないのに何だかモーションをかけてくる男性と気になる男性からの誘いでは、同じ断るにしても気になる男性には次も誘って欲しいと言葉を尽くすのでは。
それからきちんと理由をつけて断らないと後である事ない事噂されてしまう場合などは、断り方を変える必要がありますね。前もって頭の中で一度組み立てておくと、誘われた時にすぐ対応できます。
最初は必ずお礼、それから謝罪
誘われて嫌なのは参加するイベントであって、誘われる事自体は嫌ではありませんよね。
もしそうなら、誘ってくれた事に対してまずお礼を言いましょう。ぶっきらぼうに一言で済ませてしまえば、誘いをかけた人物はその態度を見て「誘われるのが嫌なんだ」と思い、もしあなたが興味あるものだったとしても金輪際誘ってくれなくなります。お礼をしたら参加出来ない事への謝罪もしっかり伝えましょう。
もしぶっきらぼうに断ってしまい後で気付いたのなら、「用事がなかったら行きたかった。後で話聞かせて」「楽しんできてね」など、楽しみにしているであろう相手を気にかける言葉を追加するのを忘れずに。
断り方によっては相手が期待してしまう場合がある
欧米の人は断る時はばっさりとNOと言うそうですが、日本でそれが出来る人は極僅かです。
もちろんNOと言った後もフォローを欠かさない人が多勢なのでしょうが、日本はNOとはっきり言ってしまったらその人は自分に良い印象を持たないのではないか、と遠まわしに断るのを好みます。
しかしこんな時に良く使われる「考えてみます」は、正しくは結論を出す前の過程をさす言葉ですから、中にはこのように伝えられたにもかかわらず、考えた結果を知らせてくれるのを待ってしまう人もいるのです。
言葉の裏が読めない人と言ってしまえばそれまでですが、あいまいな言い方で相手に悟らせようとした自分も一因があると考えて、上手く言葉選びをすべきです。
断る理由は細かく言う必要なし
参加を断る理由を話さないといけないんじゃないか、と思う人がいますが全くその必要はありません。普通は「用事があって」「体調がすぐれなくて」で済む話で、残念だけどという態度を付け加えれば十分です。
中には詳細や容態を聞いてくる人もいますが、そういう時は「家の用事」とか「最近寒いから・残業が多かったから」などありきたりな理由に終始するほうが、後々楽です。
受け入れるしかない金とダイエットの理由
自分の体調や用事以外にも、相手が結構すんなり断りを受け入れてくれるパターンがあります。それはお金とダイエットです。
「今月は出費が多くてピンチだからちょっと無理かな」という金銭的理由と、「今ダイエットしていて、外食すると我慢できなくて食べ過ぎちゃうから今は行けない」という誰もが身に覚えのある経験が理由だと、それじゃあ仕方がないと了承してくれます。
あなたも相手も嫌な思いをする事がほとんどないこのパターンは、熟知しておくと便利です。
次も声をかけてもらいたい時は
自分が興味のあるイベントや気になる相手からの誘いは、断るなんて考えられないですよね。でも、本当に優先しなければならない用事がある場合は、泣く泣くお断りするしかありません。
でも絶対次の誘いが欲しいと思った場合は、それをきちんと伝えましょう。
「行きたいんだけど用事があって。本当に残念です。次は絶対大丈夫ですから是非誘ってください」と畳み掛けるように強調すれば、相手も行きたかったんだなというのが分かって次のチャンスを提供してくれるでしょう。もちろんお礼と謝罪の言葉は忘れずに。
自分のこれからのフリー予定を教える
次は絶対誘ってくださいと言ったけどちょっと不安、という人はこちらから自分がいつ空いているかを先に伝えてしまいましょう。
「○○日」「毎週○曜日」はフリーです、と相手が覚えやすいように伝えれば、行きたかったという言葉とフリーの日にちをセットで覚えてくれるので、すぐ声をかけてもらえる可能性が高くなります。
反対に気乗りしないお誘いも同様に断れます。「○○日だったら時間あったんだけど」と強調する事で誘ってくれた日は絶対無理、というのを言外に伝えられますが、また同様に次の機会を設定されてしまう場合もあるので、その辺りは臨機応変さが必要かも。
次は自分から誘う
特に気になる男性からのお誘いは大きなチャンスですよね。今回はどうしても断れない用事で実現しなかったけれど絶対次はその誘いに乗りたい、という場合は自分から言ってしまうのもアリかもしれません。
もちろん相手の予定や仕事の量を大体把握していないといけませんが、「今回は駄目だけど、もしよければ私からお誘いしても構いませんか」と聞けば、それを厭わない男性ならOKしてくれるでしょう。
もし、そう聞いてOKをもらった場合は短期間のうちに誘うのがマナーです。
メールの場合は簡潔に
今は面と向かって誘うよりは、メールや電話がほとんどでしょう。メールは即答する必要がないので、どうやって断るか悩んでいる人にはとても便利で、文面を数種書いて推敲するなど、相手に不満感を与えないような返事を書く時間が出来ます。
ただメールは相手が見えない分書きようによっては、随分そっけなくなってしまいます。だからといってだらだら理由の長いメールでは嫌がられますので、参加できなくて残念である事が十分に分かり不満感を持たせないような、簡潔なメールにするよう気をつけましょう。
ドタキャンは絶対ダメ
断りきれなくてOK出したけど、やっぱり行きたくなくて悩んだ経験をした方は多いです。
断って非難されるのと行きたくないのがせめぎあって、ついには当日ドタキャンしてしまったなんて事もあったかもしれません。しかし、幹事や企画をされた経験のある方は分かるようにドタキャンが一番非難される行動で、それは一人欠席したためにキャンセル料や進行に支障が出るなどその後の影響が大きいからです。
OK出したのに来ないとなれば、よほどの欠席理由がない限りもうどこからもお誘いがなくなってしまうのは確実です。やはり無理だと思ったら、普段断るよりもさらに心をこめて謝罪すべきです。
大げさは嘘の理由は後々大変
大げさな嘘をついて、それを断る理由にするのは止めた方が良いでしょう。
それは、自分が忘れてしまうから。例えば家族の誰かがインフルエンザになったとか、父の心臓の具合が良くないからお見舞いにという理由を出した場合に、後日その誘いをかけた人から「ご家族・お父さんの具合はいかがですか」と話をふられるケースがあります。
その場しのぎで作った理由はすぐ忘れてしまいますから、そんな大事な人の事を忘れるとはまさかあれは嘘だったのか、と疑われてしまいます。さらに嘘を重ねるととんでもない事になりかねませんから、断る理由は厳選しましょう。
まとめ
NOと言った結果自分は行かなくて良かったと思っても、相手が嫌な思いをすれば後悔する羽目になるかもしれません。断る時には気にかけてくれた相手の事を良く考える必要がありますね。